2026-05-07
クリニックがSNSを始める前に知っておくべきこと
患者の87.6%が「SNS発信はありがたい」と思っている
カルー株式会社が2024年5月に行ったアンケート調査(293名対象)によると、87.6%の患者が「医療機関がSNSで情報発信をしてくれると助かる」と回答しています。
希望するプラットフォームはLINEが57.7%でトップ、続いてYouTubeが51.8%、Instagramが33.5%でした。Instagramに限れば、40代以下の患者では60%が希望している一方、50代以上では27.2%と世代による差が大きいのが特徴です。
数字だけ見ると「すぐにでも始めるべき」と感じますが、SNS運用には押さえておくべきポイントがあります。
なぜInstagramが注目されるのか
医療機関のSNS活用でInstagramが取り上げられることが多い理由は、写真や動画で「クリニックの雰囲気」を伝えやすい点にあります。院内の様子、スタッフの顔、待合室のインテリア——ホームページよりもリアルな日常が伝わるため、「行く前に安心感を確かめたい」という患者心理に合っています。
また、地域名+診療科のハッシュタグ(例:#渋谷内科)で検索する患者も増えており、近隣の潜在患者に届きやすい仕組みがあります。
医療広告ガイドラインへの注意
クリニックのSNS投稿は、厚生労働省の医療広告ガイドラインの規制対象です。注意が必要な主な点を挙げます。
- 患者の体験談・口コミの掲載はNG(「この治療で痛みがなくなった」など)
- 治療効果の誇張はNG(「必ず改善します」「日本一の技術」など)
- ビフォーアフター写真は原則NG(美容医療でも条件あり)
「良かれと思って投稿した内容が規制違反になっていた」というケースは少なくありません。投稿前にガイドラインの確認が必須です。
「続けること」が最大の壁
SNS運用で多くのクリニックがぶつかるのが、継続の問題です。週1回の投稿でも年間52本。テキスト作成、写真の選定、ハッシュタグ設定——これらをスタッフが本業の合間にこなすのは想像以上の負荷がかかります。
また、SNSは性質上、全国にリーチしやすい反面、来院に直結しにくい側面もあります。地域密着のクリニックであれば、近隣エリアに絞ったMEO対策や広告と組み合わせて考えることが現実的です。
開設したままほとんど更新されていないアカウントは、「管理が行き届いていない」という印象を与えることがあります。「始めるなら続けられる体制を整えてから」という判断も、十分に合理的です。
まとめ:SNSは目的と体制が先
SNSは万能ではありませんが、正しく使えば患者との接点を増やすツールになります。「何を伝えたいか」「誰に届けたいか」「誰が更新するか」——この3点を決めてから開設するのが、長続きするための順序です。
FlagshipWorksでは、Webサイトとの連携も含めたSNS活用の方向性についてご相談を承っています。現役医師とWebデザインの専門家の視点で、クリニックの情報発信をトータルでサポートします。